インタビュー 山本 未来

遊びリパークリノアおおば(放課後等デイサービス)
管理者

リノアの子どもたちもきょうだい児も、
子どもはみんな笑顔がいい!

 私は妹と弟がいる三兄弟の長女です。私が小学三年生の時に生まれた弟はなかなか首が座らず、生後5ヶ月の時に染色体に異常があることが分かりました。重度の知的障がいでした。弟はじっとしていることができず、便を触ってしまったり、真夏に裸足で外に出ていってしまったようなこともありました。そのため窓は全て二重ロックで、家中の扉にも鍵をつけています。

 母は弟のリハビリのためにあちこちの病院を転々として、心労からとても痩せていた時期もありました。弟が利用していたショートステイ先の職員の方から入所を勧めていただき、弟は小学6年生の時に入所施設に入りました。母は心にゆとりを取り戻して、元気になっていったように思います。

 私にとって弟は、生まれた時から大人になった今でもかわいくてたまらない存在です。母が仕事で私が弟の面倒を見る必要がある時には、友達を家に招いて弟も一緒に遊びました。弟のリハビリで病院に付き添うことが多かったので、弟のような子どもたちのサポートができる仕事がしたいと思うようになり、作業療法士になりました。

 リノアに入ってからは辻堂、秦野、大庭の三つの事業所で働いてきました。秦野のリノアでは理学療法士や看護師の先輩方と、障がいや医療的ケアのある子どもたちがどのように工夫したら遊びに参加できるのかを毎日考えてやってきました。秦野は自然が豊かなところで、子どもたちと外に出ると様々な刺激から室内では見られない表情を見ることができました。

 2021年に新たに大庭に事業所が立ち上がってからは、放課後等デイサービスのリーダーとして働くようになりました。苦手だった活動に泣かずに参加できるようになった子の姿や歩けなかった子が歩けるようになった瞬間など、関わる子どもたちの成長を感じられる瞬間に立ち会えることに大きな喜びを感じています。

 私自身が「きょうだい児」であるという経験から、きょうだい児に対してできる支援にも取り組んでいきたいという気持ちがあります。リノアの子どもたちもきょうだい児も、お母さんお父さんも、みんなが笑顔で過ごせるために私がリノアを通じて果たせる役割を見つけていきたいと考えています。